自治都市連合、大陸最大の水供給源、熱帯雨林、国境三重点

 惑星メルードラの概観(自治都市連合、大陸最大の水供給源、熱帯雨林、国境三重点)。

自治都市連合

 レリーパロワ自治都市連合は、ユブリー山脈(ガラム人の言葉ではモッド山脈)を挟んで北東のヤレンパタ、南のコンフィリリア州、西のアロンキア州と接し、ナセラの海を挟んでルクシュタ家の領土シャラケイと向かい合う。戦国時代には、女王側について地方貴族と戦って西へ領土を拡大する。さらには北東のガラム人と連合して強大なシャラケイの軍団から要港ウェリスフィを死守、北部統一に貢献した。
 

大陸最大の水供給源

 ザンビーシ山脈は大陸最大の水供給源である。シェルベニ運河を使って南方へ大量の水を送り、カッファーラ南部でニッサナラドを水源とするニヤザール川と合流すると、タニヤとピウレージという二つの運河に分かれて西大洋へと向かう。運河からは平原へ向かって網の目のように支流が伸び、かつてベリーノル南部からパキュメ北部に広がっていたマキリ砂漠は消失し、新たにシャパラ湖が誕生した。
 ニッサナラドに代表される非常に高い山々は、原始惑星時代の活発な火山活動や低重力環境の名残を見せてくれる。一般に、経度0線を境に東側をファリナパウテ、西側をファリナエヒューテと呼ぶ。
 

熱帯雨林

 パラーザンを統治するナスタヴィ家は、代々パラーザン熱帯雨林を維持することに努めている。この地には他では見られない動植物によって生態系を構成することに成功しており、研究や動物園での飼育等の特別な目的がない限り、生物の持ち出しは禁止されている。また、いかなる理由があっても他地域の生物の持込は認められていない。人間の居住地域に目を向けると、小規模な都市が北部海岸沿いに集中する。主都インバラサにおいても人口はわずか20万足らずである。熱帯雨林の中には研究者用の居住施設と生物学研究所、文明を拒絶する氏族の集落が幾つかある程度で、大部分は手つかずの原生林となっている。出入国の手続きが面倒な上、大きな産業がないために働き口が少なく、他州へ移住する人は後を絶たない。こういった事情から、パラーザンにおける税収はわずかであるが、特別自然保護地域に指定されているため、王国政府に払う国税(貴族領のため一括国税)も国内で最も低い水準に定められている。ナスタヴィ家はシャラケイを統治するルクシュタ家と縁戚関係にあり、幾らかの財政支援を受けている。パラーザンには、かつてナスタヴィ家から別れた従属氏族(パタンティ)が存在するが、中でもハラヴィ家とフィエットゥヤ家は他州での金融事業などで近年力を増しており、財力では主家を上回る程に成長した。軍事はナスタヴィ家が8割以上を占める。
 

国境三重点

 ベリーノル、カッファーラ、パキュメの国境三重点に位置するハラゴは、ベサリ(あるいはベスヤサリ)の火薬庫と呼ばれるほど古くから戦いの歴史が刻まれた都市である。現代では三国によって分割され、地域毎に行政府が置かれている。大まかな政情を言えば、都市の約6割を占めるベリーノルに対し、親女王派のカッファーラとパキュメが連合してこれを牽制し、均衡が保たれている状況にある。条約によってこの都市に軍備を置くことを禁止されているが、有事の際には三国ともにこの都市へ素早く軍を展開できる状況を整えている。946年、カッファーラの巡行艦が飛行禁止地域に侵入した「ハラゴ危機」は記憶に新しい。ハラゴの市民は旅券なしでは地域間を移動すらできないことに不満を募らせている。リアエルウェーからメッシェーラ川沿いに東へ向かうと、タロヤの町に辿りつく。リアエルウェーよりも古い町だ。
 

連邦王国と山岳都市

 メルハールは王国直轄領(ペイラール)、貴族領(カンシャル)、属州(シャタシー)、および自治国家(エンフェル)を含む連邦王国です。訳の便宜上、最初の3つを単に州と称し、自治国家のみをそのまま表記します。
 カダナ(62N93E)はユブリー山脈北西部を掘り抜いた山岳都市で、中腹(約980m)から地下465mまで全131層に及ぶ。一層の高さは平均で11mに達する。さらに重力制御式高速エレベーターが都市と山頂部(標高2637m)の18・19番ゲートおよび山腹の12~17番ゲートを結び(16番は閉鎖中)、各ゲートからさらに何本もの坑道が延びて山腹の小さな門へとつながる。

母体氏族と北部の諸氏族

 我々がメルハール人と呼ぶ場合、一般には惑星メルードラに住む黒髪の人々を指す。惑星アムーケルに住むハニシェト系民族やアモの部族をルーツにもつ人々は、政治区分としてはメルハールの国民であっても、まだその歴史は浅く、従来のメルハール人と区別されることが普通である。
 厳密には、メルハール人とは、女王の直接統治の及ぶ惑星北部(リアエルウェー、アロンキア州、レリーパロワ州、コンフィリリア州)に住む人々を指す。彼女たちは自らを「ハーリの民」あるいは「北の森の氏族」と名乗っている。彼女たちはハーリを民族ではなく、母体氏族と捉えている。同一民族に内包された数多くの氏族たちと争い、最も強大な一族として他の氏族を従え、現在の王国を築いたのがハーリなのであり、支配者として君臨する女王は、ハーリが王権を握ったときから、その正統な血筋を保ち続けてきた。私たちが「森を守る民」、「果実を採る人々」として強い印象を持つのは、まさしくこのハーリの民がもつ文化であり、惑星南部に目を移すと、幾分異なった風習をもつ人々が生活していることに気づく。
 北部の諸氏族はハーリから分かれ出た氏族であるから、共通の規範と価値観を持ち、女王への忠誠心も高く、国家として団結している。対して南部の諸氏族は北部との力関係によって女王に従属しているに過ぎないので、独立心が強く、個々の領土の利権を第一に考えて行動する傾向が強い。同じ南部であっても、氏族同士の諍いが絶えず、時に紛争に発展することもある。女王はこうした紛争の調停役を担う。特にルクシュタ一門が治める東海岸のシャラケイと、パステナ一門が治める西海岸のベリーノルは南部の主導権を握るべく、周辺の氏族を巻き込んで、絶えずパワーゲームが繰り広げられている。しかし、

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